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本部から送られてきた「コングレスレポート」の日本語版
 
2015年WILPFコングレス・レポート    (訳:岡田理事)

コングレスのアジェンダ

2015423

100周年コングレスのオープニング

新しい支部の承認

選挙委員会の任命

決議の紹介と審議過程の提示

ExComレポート、事務局長、各種委員会、ワーキンググループ等のレポートについての討議                           

 

424

国際会計のレポート

2015-2018年の予算の提案

組織改革案についての説明と討議

規範、by-lawの修正についての討議、採択

WILPF2015マニフェストについて討議、採択

決議案について討議

 

4月25日

2015-2018の国際プログラムの説明と討議

常設委員会とワーキンググループの状況と提案の論評

Excomの立候補者の紹介

選挙委員会の結果の発表

Excomの選挙

決議文、国際プログラム、予算の採択

次回のコングレスについての話し合い

正式な閉会

すべてのアジェンダは採択された。

 

コングレスには、次のセクションが参加した

アルバニア、アオテアロア/ニュージーランド、オーストラリア、ボリビア、カナダ、コロンビア、

コスタリカ、コンゴ共和国、デンマーク、フィンランド、フランス、フレンチポリネシア、ドイツ、

インド、イタリア、日本、レバノン、メキシコ、ネパール、オランダ、ナイジェリア、ノルウェー、

パキスタン、パレスチナ、フィリピン、スペイン、スウェーデン、スイス、英国、アメリカ、

更に、

カメルーン、エリトリア、ガーナ、イスラエル、ニカラグア、ウガンダからの参加者、

国際メンバーが参加していた。

 

100周年コングレス

開会式

今回のコングレスまでの国際会長であるアデリアによって、100周年コングレスは開幕宣言

された。

開会式では、カーネギー財団の会長、ホスト国であるオランダ支部の会長の挨拶があった。

 

アデリア会長による挨拶は以下のようでした。

みなさんにこの場所でお会いできたことは、大変素晴らしいことです。私たちはずっとこの

瞬間を待っていて、この会議の準備をしていた。会長として、この会議の準備のために

色々なグループと働き、支部を訪れたりしたのは、大変名誉なことでした。

私たちは、WILPFのメンバーとして、平和を作る人、人権を守る人であることを誇りに思う

べきであります。私たちは、ここでWILPFの創始者達に思いをはせて、この組織が現在も

存在し、活動していて、さらにこの組織が出来た時の原則が現在も私たちと一緒にあること

を思い出して下さい。この何年間か、私たちは行動的にマニュフェストを作ってきた事は

喜ばしいことです。このマニュフェストの中では、私たちがずっと挑戦し続ける必要がある

戦争や紛争の原因を明らかにした。家父長制度、経済システム、人種差別主義などが

原因とした。

現在おこっている戦争は、根深い人種差別であり、武器は世界の一部で製産され、

別の場所で使われている。武器の取引が、人類の危機を作り出している。私たちが

ヨーロッパや北アメリカの以外の人種差別を話す時は、肌の色の話しをしているのでは

ない。家父長制度の話しをする時も、男性の事を話している訳ではない。私たちは、様々な

考え方の違いを話しているのである。

 

1915WILPFの創始者達が経験したような世界戦争は現在ない。しかし現在の世界でも、

沢山の紛争が起き、多くの命や、自然資源が失われている。今までにないくらい難民が

あふれている。私たちには、それらを止める力があると思い、自分たちは活動している。

 

100周年記念ゴングレスに集まった私たちは、これからの数日間、どのように私たちが結び

つき、国際的な組織として行動を起こすかと話し合う機会が沢山あります。私たちは、国際的

な組織だからこそ、強く、行動する事ができます。このコングレスを通して、もっと強くなり、

平和を作る人、人権を守る人たちになりましょう。

 

コングレスでの決定事項

コングレスではExcomのレポート、事務局長のレポート、ワーキンググループ、各種委員会

のレポートを承認した。そして、それぞれのセクションが時間通りにセクションレポートを提出

した事に感謝した。

 

カメルーン、ガーナ、イスラエルを新しいセクションとして迎え、ニカラグア、ウガンダを新しい

グループとして迎えた。

 

このコングレスでは新しいExcomメンバーが以下のように決まった。

会長秋林こずえ(日本)、副会長Joy Onyesoh (ナイジェリア)

Margrethe Tingstad(ノルウェー)、Catia Confortini(アメリカ合衆国)、

Sameena Nazir(パキスタン)、会計 Kery McGovern(オーストラリア)

 

機能していないコミュニケーション委員会を常設委員会として続ける事をやめた。

IBに常設委員会とワーキンググループへの修正を与える権限を与えた。

更に、各委員会の委員長を任命した。

 

2015WILPFマニュフェストを採択した。

 

2015-2018の国際プログラムを採択した。事務局長マデレインが、コングレスの最中に

提案されたプログラムをまとめて、ExcomIBに配布されることになった。環境の

ワーキンググループは、3ヶ月以内にプログラムの提案を作り、ExcomIBに配布

する事になった。

 

財務に関しては、会計のレポートを承認し、予算を承認した。今後、財務記録は、

国際会計基準にそって用意する事が決められた。そして、会計監査も国際会計

監査基準にそって実施される事が決まった。

 

2015マニュフェストに関する話し合い

マニュフェストを作るプロセスは、イーディス・バランタインからの、これからの100年、

私たちの組織が作っていきたいと思うもののためにWILPFはマニュフェストをつくる

べきという提案から始まった。

2007年のボリビアでのコングレスの時、この件について話し合いが行われ、この

プロジェクトが採択された。それから何年かに渡ってセクションからの意見をまとめようと

したが、あまりフィードバックがなく、結局、WILPFの中の学術に関わっている人たちに

このプロジェクトに関わってもらう事になった。2013年のマドリットでのIBミーティング

までの時間に、Cynthia Cockburnがこのプロジェクトに関わる事が決まった。Cynthia

このIBミーティングに参加して、彼女の考えを提案し、世界中から来ていたWILPF

メンバーをインタビューした。そのミーティングの後に、最初のドラフトが提出された。

政治的なことに関する記念ワーキンググループも、マニュフェスト作製プロセスに

参加し、ドラフトへの意見を14のセクションから集めて、Cynthiaに渡した。20141113

には、最終的な文章がIBに送られ、80%の賛成を得て、承認された。そして、マニュフェストは、

このコングレスで発表されるに至った。2015423日、大多数の支持をもってWILPF2015

マニュフェストは採択された。採択にあたって、Cynthiaは、「これは、WILPFあなた達のなした

仕事であり、未来への貢献です」とコメントした。

 

3つの国際的なレポートはコングレスで採択された

1.Excom レポート

現会長のAdeliaによって提出されたレポートは、女性と平和の視点を融合しようとしたものだった。

質疑応答の際に、いくつかの質問がされた。その一つは、IBミーティングやExcomがオンライン

で行われているが、それは成功しているか、それとも何か困難な点があるか?それに関しては、

オンラインミーティングは成功していて、かなりのお金の節約になっている。100%の人が参加

する事はできないが、決議を採択するのに十分な定数は参加できている。新しいExcomは、

お金の節約をする一方で、内部のコミュニケーションを改善するようにしなくてはならない。

オンラインミーティングが顔を合わしてする会議の代わりになるわけではないが、より多くの

人がオンライン会議に参加できる。

 

2.Madeleineによる事務局長レポート

WILPFの歴史は、感動的なものです。WILPFが長い間訴えてきたことは、国連の安全保障

委員会で話し合われていたことよりも現実の問題に直結している。

紛争は、決して一面的なものではなく、多面的な局面を持ち、私たちは総合的なアプローチを

していく必要がある。私たちは、人権のアプローチを強化し、私たちの軍縮に関するメッセージも

注目を浴びてきている。

Reaching Critical WillのプログラムもWomen, Peace and Securityプログラムも、より

多くのセクションが関わってきている。例えば、ナイジェリア支部と密接に関わり、Peace and

Security Handbook を発行し、PeacewomenE-news40万人の人々に毎月届いている。

2012MENA Agenda 1325プロジェクトが始まり、人権委員会での最初のイベントは、

アラブの春に関わった女性達とのイベントでした。武器貿易の条約に関して、WILPFは多大な

貢献をした。ボスニアの女性達の経験をシリアの女性達が共有することにも貢献した。

私たちは、他の団体と協力して、シリアに関するジュネーブ平和協議へ女性が参加する

ように働きかけた。結局、女性が平和協議へ参加する事は成功しなかった。

スウェーデン支部は、コロンビアとナイジェリア支部と協力して、社会的な運動を起こすよう

働きかけた。インド支部は、北部の紛争解決に取り組んで、これが1325決議のインドの

アクションプランに影響を与えた。現在私たちにはコミュニケーションチームがあり、デザインの

マニュアルがある。私たちのウェブサイトや出版物はかなり改良され、世界に私たちがやって

いる事をもっと知らせてくれた。

 

3.国際会計のレポート

WILPFは財政的に良い状態で、2010年の状況よりずっと改善されている。より多くの助成金

を受け取っているが、それだけ助成金の管理に関わる仕事が増えるが、これらの助成金は

助成金管理のためのアドミニストレーションにかかる費用に使う事はできない。そのため

セクションからのお金は変わらず重要です。現在、財務委員会はとても活動的で、それぞれの

時差があるにも関わらず99%の出席率でスカイプミーティングをしている。財務委員会は、

倫理的な資金集めの指針、倫理的な投資の指針、資金集めのマニュアル、積み立ての指針

などを作り、さらに経理のマニュアルを作ろうとしている。セクションからの支払いが予定通りに

支払われるのは、とても重要です。現在WILPF30の活動的なセクションがあるが、将来

調達される資金の状態によっては、困難な状況のセクションが、小さなローンを本部から受け

られるようになることを願っている。

ドナーの継続的な財政援助により、私たちは資金の運用の方法を再構成したり、マニュアルを

作ったり、財務のマネージャーを採用する事を可能にした。しかしながら、オフィスの運営に

かかる費用を捻出するのは難しく、セクションからの資金がオフィスの運営にとってはとても

大切な財源である。現在WILPFの収入の約50%は政府からの資金であるが、いかなる

条件も付けられていない資金である。

今後3年間に渡ってもらうという資金もあるが、それらは危機的な状況に対するプロジェクトに

使われる。個人的なドナーの援助は、100周年のイベントをサポートした。セクションからの

資金も変わらず大切な財源である。

支出の大きな部分は、スタッフのお金である。二つのオフィスがとてもお金のかかる都市に

あるからです。また、女性達が会議などに参加する旅費もかかっている。コミュニケーション

や他のサポートにかかるお金は、予算の約10%を占めている。

2016年の予算を今の段階で試算するのは難しいが、2015年は記念イベント等で予算が

大きくなっているが、201620172018年は、より少ない予算ですむであろう。

 

各種委員会、ワーキンググループ、ネットワークのレポート

1.     人事委員会

2.     財務委員会

3.     規約委員会

4.     コミュニケーション委員会は活動をやめた

環境ワーキンググループ

コミュニケーターネットワーク(コミュニケーション委員会に代わって活動する)

WILPFアカデミックネットワーク

ヤングWILPFネットワーク

 

コングレスで採択されたれ決議

健康と安全な食べ物への人権

女児の兵士

秘密裏な貿易の協定において民主主義、公共の利益を守る

イエメン

ロシアとウクライナ

気候変動、環境の公平と平和

中東における大量破壊兵器フリーゾーン

ネパールの憲法

政治的な亡命をするのは人権

スーダン

ポリネシアにおける核実験は人道に対する罪と認める事