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イスラエル・ガザ紛争における 武力による連鎖を止め、即時停戦を求めます!!

                婦人国際平和自由連盟日本支部会長  久保淑子
 
 10月7日パレスチナのイスラム組織ハマスによって攻撃されたイスラエルは、ガザ地区(ガザ)へ反撃を開始しました。空爆によりガザを完全封鎖し、食料、水、エネルギーなど生活必需品を遮断しました。難民キャンプでの空爆は多くの犠牲者を出しています。
 国連総会で10月27日イスラエル軍とハマスの軍事衝突を巡る緊急特別会合が開かれ、人道目的の休戦と人道支援物質のガザへの搬入を求める裁決をヨルダンが取りまとめましたが、121ヵ国が賛成で採決されたものの、アメリカ、イスラエルは反対し、日本は棄権しました。ガザの保健省は、11月7日までに子ども4237人を含む1万328人の死亡を発表しました。11月9日になり、イスラエルは毎日4時間の休戦を申し入れましたが、戦闘は続いています。
 如何なる暴力も紛争を解決する手段にはなりません。交渉によって根気よく和平の道を探ることしか解決の道はありません。世界各地で広がっている悲惨な戦争を女性の力で止めようとWILPF国際本部は世界中の女性に呼びかけています。
日本支部もその呼びかけに応え、イスラエル・ガザ紛争の即時停戦を訴えます。             
 
 日本政府には、イスラエル・ガザ紛争に対して即時停戦を求め、外交による仲裁を行うよう強く要望します。

共同声明文(7月7日WILPFアジア・パシフィック会議で合意された共同声明文)

 
共同声明文

                

東京電力福島第一原子力発電所からのALPS処理汚染水海洋放出に反対します!
私たちの「青い太平洋」(Blue Pacific )を、これ以上放射性物質で汚染しないでください!

 
 
 福島第一原子力発電所事故後、日本政府と東京電力は、地下水対策に失敗し、大量に放射性物質を含む汚染水を発生させてしまいました。汚染水は多核種除去装置(ALPS)で処理され、発電所敷地内で1000基以上のタンクに保管されています。日本政府と東電は、この「ALPS処理水」を「関係者の理解無しにはいかなる処分も行わず、陸上で保管する。」と福島県漁連と全国漁連、そして福島県民に対しても約束をした(2015年)にもかかわらず、この夏にも海洋放出を開始しようとしています。海洋放出は「約束違反」であるだけでなく、(原発敷地境界で1mSv/年を超えてはならないという)日本の国内法にも違反しています。
 事故後、既に、福島原発から大気中に流れた膨大な量の放射性物質は、ほとんどが海に落ち、その後も現在に至るまで、空に、海にと 漏れ続けています。それに加えての今回の放出は、更なる汚染を地球環境に拡散するという「故意の加害行為」です。また原発重大事故により、デブリに触れた汚染水を海洋放出した例は、世界中、他にはありません。
汚染水の海洋放出の強行は、長年、核被害に苦しんできた太平洋諸国の人々に、更なる汚染の負担を強いるものです。私たち、アジア・太平洋の女性たちは、太古から生命を育み、私たちの生活と生業の源でもある「青い太平洋」を、これ以上汚染することに強く反対します!
「ALPS処理水」には、除去できないトリチウムをはじめ、他の放射性物質も多く残留しています。「基準値」以下に希釈してから放出しても、放射性物質の絶対量が減るわけではありません。トリチウムは、事故前の約10倍の量を毎年、数十年にわたり海洋投棄することになるのです。本当に人々の健康や海洋生態系に影響がないと断言できるのでしょうか。細胞内に取り込まれたトリチウムのDNAに対する影響も指摘されています。
 不確かな安全性の強調によって、将来多くの健康被害と生態系の攪乱が引き起されることのないよう「予防原則」に立ち、放射性廃棄物は、厳重な安全管理の下で陸上長期保管をするべきです。
 海洋放出以外の代替案も専門家から具体的に種々提案されています。政府・東電は、地球環境保全や全人類の健康・生命・生活を守るという人権の観点を最優先し、海洋放出計画を断念し、これ以上の環境への負荷を伴わない他の選択肢を再検討すべきです。
 先頃、海洋放出についてIAEAの総括報告書が出されました。IAEAが審査したのは、すでに政府が決定していた海洋放出計画についての「検証」であり、前述のような将来にわたる生物学的な影響や、海洋放出によって影響を受ける可能性のある太平洋を共有する全ての人々の利害を考慮した「正当化」の評価はなされていません。また他のより安価で安全な代替案も含めた「最適化」の検証もなされておらず、包括的な評価とは言えません。しかし、日本政府はこのIAEA報告を「国際的なお墨付き」を得たかのように宣伝し、日本国民や世界の人々を欺いています。
 1980年に日本が批准したロンドン条約では、放射性廃棄物の海洋投棄は、厳しく規制され、処理水を放出すれば、国際法違反となります。また、このような行為は、日本と近隣諸国、太平洋諸島の国々との信頼関係をも失わせるものです。
 何よりも原発事故を招いてしまった国と企業の責任として、これ以上の環境汚染を拡大しないことが、太平洋を共有する全ての人々の人権を守るために、最も重要な事であり、最小限の責務です。一度、放出してしまえば、取り返しがつきません。
 まだ遅くはありません。今こそ勇気をもって、放射能汚染水の海洋放出計画を中止してください。

 
2023年8月23日
婦人国際平和自由連盟アジア・太平洋地域会議
オーストラリア支部
ニュージーランドアオテアロア支部
日本支部
 
英語版はこちら

WILPF日本支部・日本女子大学LLC連携講座

「国連女性の地位委員会と日本のNGOs」
講師  紙谷雅子氏(学習院大学名誉教授)
日時  12月16日(土) 14:00~15:30
 

講演会のお知らせ

「戦争と人権~憲法九条が意味したもの~」
講師  豊永郁子氏(早稲田大学国際教養学部教授)
日時  11月25日(土) 14:00~15:30
 

第43回コンサートのお知らせ

「横瀬まりのメゾソプラノリサイタル」
日時 2023年10月19日(木)14:00開演 13:30開場
会場 古賀政男音楽博物館けやきホール
チケット代   3500円
申込・お問合せ WILPF日本支部事業委員会
         E-mail w-jigyou@docomo.ne.jp
                             090-2561-0260(松隈)
                    WILPF日本支部事務局   TEL/FAX 03-3944-6730(火・木)
 

映画会のお知らせ

「カンタ!ティモール」
日時 2023年7月7日(金)14:00~16:30(開場13:30)
会場 なかのZEROホール



申込書はこちらからダウンロードしてください。

第97回総会のお知らせ

日時 2023年5月27日(土)10:30~11:50
会場 日本女子大学桜楓2号館

研修会(オンライン)のお知らせ

 「女性差別撤廃条約選択議定書の批准を求めて」講師 浅倉むつ子氏
 日時:2023年4月8日(土)13:30~15:30

講演会(zoom配信)のお知らせ

 「福島のこれまでとこれから―核被害者支援の視点からー」
 日時:2023年2月4日(土)13:30~15:30

要望書「抗議声明」を提出

2022年12月14日

内閣総理大臣  岸田文雄様
防衛大臣  浜田靖一様
財務大臣  鈴木俊一様
 

婦人国際平和自由連盟日本支部
会長  久保 淑子

 
婦人国際平和自由連盟日本支部は、第1次世界大戦の最中、武器のない平和な世界を希求する欧米諸国の女性たちが結成した女性平和団体「婦人国際平和自由連盟」の支部で、ジェンダー平等と核なき平和な世界を目指し活動しています。
 
11月22日、岸田文雄首相が設置した「国力としての防衛力を総合的に考える有識者会議」が、防衛費の大幅増額と「敵基地攻撃能力」の保有という軍事力の抜本的強化に関する報告書を首相に提出しました。しかし、有識者会議のメンバーは、元駐米大使や元防衛次官のほかマスコミ人で構成され、国民の声の代表とはいえません。
防衛費の増額に関して、財源を後回しにしたままで、首相は5年で43兆円を指示しました。平和国家から軍事国家への転換です。数年後には巨額の費用を賄うために、所得税などの基幹税の増税、社会保障政策の削減などによる国民負担は必至となります。
敵基地攻撃能力を保有することは、他国の武力行使への抑止力にはならず、むしろ他国に脅威を持たせ、軍拡競争を引き起こし、地域の緊張状態を高め、日本が攻撃される可能性を大きくします。「必要最小限度の措置」と定め、「他国に脅威を与えるような強大な軍事力を保持しない」としてきた平和憲法の専守防衛政策に武力行使の明確な歯止めがなくなります。「力には力を」の論理から、核共有や核保有の議論にまで行きつくのではないかと危惧します。
日本はアメリカからトマホーク500発を買うことを決めています。対米従属的方針を取るのではなく、話し合いによる日本独自の外交政策に予算を使うべきです。過去の問題を解決し、アジアの国々の日本への信頼を取り戻し、東アジア、インド・太平洋との友好関係を築くことが必要です。
ロシアのウクライナ侵攻で始まった戦争を目の当たりにして、戦争を終わらせることがいかに難しいかという問題に直面しています。戦争を回避する努力をすべきです。防衛費の増強でなく、国際的にも、気候変動の問題や、エネルギ―対策、災害対策など、あるいは貧困、格差の問題など、近隣諸国との相互援助政策こそ、今求められるべきことです。戦争で平和をつくることは出来ないのです。
 
よって、私たちは日本の平和憲法の原則を逸脱した防衛費の大幅増額、「敵基地攻撃能力」の保有を推し進める日本政府の防衛政策に強く抗議し反対します。

WILPF日本支部・日本女子大学LLC連携講座(zoom配信) 「核兵器禁止へ!私たちにできるアクション」

講演会の開催(zoom配信)「核兵器禁止へ!私たちにできるアクション」
日時 2022年11月5日(土)
講師 田中美穂氏(“カクワカ広島”~核政策を知りたい広島若者有権者の会 共同代表)
参加費 無料 
申込方法 日本女子大学生涯学習センターのHP(https://llc.jwu.ac.jp/index2.html)(講座番号:32202B)からお申込み下さい。

コンサートのお知らせ 「加耒徹バリトンリサイタル」
 
第42回コンサートのお知らせ 2年ぶりにコンサートを開催いたします。
「加耒徹バリトンリサイタル」 
日時 2022年11月23日(火)14:00開演(13:20開場) 浜離宮朝日ホール
チケット代 5000円(全席自由)
申込・お問合せ WILPF日本支部事業委員会 E-mail w-jigyou@docomo.ne.jp
                                                 090-2561-0260(松葉)
              WILPF日本支部事務局 TEL/FAX 03-3944-6730(火・木)
 

婦人国際平和自由連盟日本支部会長交替

2021年度を以て増子富美は任期満了のため会長を辞し、2022年度より新たに久保淑子が第18代会長に就任いたしました。

婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部設立100周年記念式典は、2022年5月28日(土)日本女子大学桜楓2号館ホールで挙行されました。

婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部は1921年設立、2021年に100周年を迎えました。2021年はコロナウィルス感染拡大により、緊急事態宣言が発出され、中止延期としていました式典がこのたび青天のもと開催されました‼
盛会裡に終わりましたことを、縁の女性団体の皆様初め、ご支援を賜りました皆様にご報告させて頂きますとともに、深く感謝を申し上げます。  
記念式典の様子は、会員のページで配信しております(会員限定、期間限定)。
 

 

2022年度婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部第96回総会が開催されました。

5月28日(土)、日本女子大学桜楓2号館にて、2022年度婦人国際平和自由連盟日本支部第96回総会が3年ぶりに対面方式で開催され、地方支部の支部長はじめ支部会員、および一般会員の方がたのご出席に、久しぶりの再会を互いに喜び合いました。

「婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部100周年記念展」日本女子大学成瀬記念館にて開催 2022年4月12日(火)~7月2日(土)

映画会のお知らせ

「12か月の未来図」(仏)
日時 2022年7月13日(水)14:00~16:30(開場13:30)
会場 なかのZEROホール


第96回総会のお知らせ

日時 2022年5月28日(土)10:30~11:30
会場 日本女子大学桜楓2号館

婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部100周年記念式典のお知らせ

 婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部は1921年創立、2021年に100周年を迎えました。2021年はコロナウィルス感染拡大により緊急事態宣言が発出され、中止延期としていました式典を下記の日程で開催いたします。
 
日時 2022年5月28日(土)13:30~14:30
会場 日本女子大学桜楓2号館ホール

要望書「選択制夫婦別姓制度の法的実現を求める要望書」の提出

2022年2月21日

内閣総理大臣  岸田 文雄 様
法務大臣   古川 禎久 様
内閣府特命担当大臣(男女共同参画) 野田 聖子 様

婦人国際平和自由連盟日本支部
会長 増子 富美

 
選択的夫婦別姓制度の法的実現を求める要望書
 
婦人国際平和自由連盟は、1915年(大正4年)、第一次世界大戦の最中、武器のない平和な世界を希求する欧米諸国の女性たちが中立国オランダ・ハーグに集まり結成した世界で最も古い女性の平和団体です。日本支部は1921年に創立、1924年に支部になりました。
 
2021年現在、同姓が強制されている国は世界で唯一日本だけであることを法務省が公式に認めています。2018年に内閣府が公表した世論調査で、選択的夫婦別姓制度を導入するための法改正に賛成と答えた国民は42.5%となり、反対の29.3%を大きく上回っています。更に、直近の2020年10月早稲田大学の調査によると、60歳未満の七千人に調査した結果では、賛成は7割に上ります。選択的夫婦別姓制度は、生家の姓でそれまで生きてきた人生や人格を大切にしながら、夫婦の絆を結び、家族を作ろうとする人にその選択ができるようにするものです。
夫婦同姓は「日本の伝統」ではありません。戸籍法を定めた(1876年)には、「生家の氏」を唱えるものと定められ、それから20年経って、1898年(明治31年)の民法によって、「家制度」の下で定められたのです。戦後、家制度は廃止されましたが、夫婦同姓の法律的強制はそのまま続いています。家族の在り方や生活様式の多様化しつつある現在の日本では、姓に対する個人の意思を尊重し、かつ夫婦や家族の在り方の多様性を認める制度として、夫婦同姓を望む人には同姓を、別姓を望む人には別姓を選ぶということが出来るという選択的夫婦別姓制度が必要だと考えます。
 地方議会において選択的夫婦別姓制度の導入、或いは国会での議論を求める趣旨の意見書を可決した数は、2019年47件、2020年60件。2021年2月には178件と急増しています。このような調査結果は、夫婦同姓の強制によって生活上支障をきたしている実態が広く認識され、選択的夫婦別姓制度が国民に幅広く、各地域において受け入れられていることを示します。
 1996年2月、法制審議会答申「民法の一部を改正する法律案要綱」において、選択的夫婦別姓制度の導入が明記されてから25年経ちます。国会においては男女平等の理念に基づくこのような社会情勢を正しく直視して、開かれた場で議論を尽くし、夫婦別姓制度の早期実現を要望いたします。
 
1.選択的夫婦別姓制度の法的早期実現を求めます。

ロシアのウクライナへの軍事侵攻に強く抗議します。Strongly protest Russia's military invasion of Ukraine.

 
          誰も戦争を望んではいません!
 
ロシアのウクライナへの軍事侵攻により、罪なき市民の悲痛な叫びが報道され、戦争の悲惨さが伝えられています。プーチン大統領は、自国の核戦力使用の可能性にまで言及しただけでなく、ウクライナの原発施設を攻撃・占拠し、世界を震撼させました。核戦争が引き起こす悲惨な結果を憂慮し、核兵器禁止条約の発効により、核なき世界の実現に光を見出している今, そうした暴挙は決して許されるべきではありません。WILPFは如何なる紛争も暴力による解決を認めず、交渉によって和解の道を探ることを基本理念としています。西側からのウクライナへの武器供与もまたWILPFの理念に反することです。ロシアはウクライナから直ちに撤退するべきです、そして、ロシアもウクライナも武器を捨て、和平のテーブルに着くことを強く求めます。
 
          No one wants a war!
 
Russia's military invasion of Ukraine has reported the tragic cries of innocent civilians and the misery of the war. President Putin not only mentioned the possibility of using his own nuclear force, but also attacked and occupied the nuclear power plants in Ukraine and shook the world. Concerned about the dire consequences of a nuclear war, and finding light in the realization of a world without nuclear weapons with the entry into force of the Treaty on the Prohibition of Nuclear Weapons, such a violence should never be tolerated. WILPF does not allow any conflict to be resolved by violence, and its basic principle is to seek a way of reconciliation through negotiations. Providing weapons from the West to Ukraine is also against the WILPF philosophy. Russia should withdraw from Ukraine immediately, and both Russia and Ukraine urge them to abandon their weapons and reach the peace table.
 

2022年2月19日(土)講演会の開催(zoom配信)

 
「お金の暴走が世界を破壊する」
講師 吉原 毅 城南信用金庫名誉顧問、麻布学園理事長、原発ゼロ・自然エネルギー推進連盟会長

 

総会中止のお知らせ

 
新型コロナウィルス感染拡大を鑑み、5月29日開催予定の2021年度第95回総会は中止・延期いたします。今後の日程等につきましては、決まり次第、お知らせいたします。
 
映画会中止のお知らせ

 
7月16日開催予定の映画会はやむを得ず、中止といたします。

声明文 「東京電力福島第一原子力発電所敷地内の処理汚染水海洋放出に反対します」

 

 

3月11日公開

 
 2019年福島を訪問 記録映画(ドキュメンタリー)
 『福島を聴く見る測る -WILPFの福島レポート-』
 
この作品に関するご意見、ご感想、ご質問は下記のアドレスまでお寄せください。
peaceandfreedomjapan@gmail.com
 

お知らせ 半藤一利氏を悼む

 
 2021年1月12日にジャーナリスト、戦史研究家および作家として高名な半藤一利氏(1930~2021)がご逝去なさいました。8年ほど前に、WILPF日本支部の読書会”現代を考える”では、メンバーが学校教育の中で昭和史を学ぶ機会がほとんどなかったことを省みて、昭和史を学びなおすとの観点から、テキストに半藤氏の「昭和史」を選び読んでまいりました。そして文字通り目から鱗の思いを体験させて頂くとともに、戦争について深く考える機会を頂きました。
ご逝去の報に接し、心から深く哀悼の意を表したく存じます。
 ここに、メンバーを代表して功力俊文氏から文を寄せて頂きました。ご高覧ください。
 
半藤一利氏を悼む―「昭和史」と私―
功力俊文
「百均」で小さくて便利なスケジュール帳が売られています。定年退職してから、もう何冊にもなりました。最初の一冊(2011年)を開いて見ると、9/27(火)に「WILPF読書会」半藤一利・「昭和史」於・成瀬旧宅とあります。この頃から「読書会」のお誘いを受けたのでしょう。同月の金曜日は、「学校」で全て埋まっています。当時、週一で写真学校に通っていたからです。
読書会での「昭和史(続編は戦後史)」は、一章ごと担当を決め読み進められ、終ったのは年単位を数えたと記憶しています。この時、今までの類書とは何か違った感じを受けました。読み進むうちに歴史の流れの中に、自分を自然と立たせる事ができる、とでも言いましょうか。これは、この本が半藤さんの熱のある語りを、文章にしたからと思っていました。後で書くように更にもう一つ大きな理由があったのです。一方、写真学校の方は基礎科、本科と進みましたが、その時の一大課題は、「何を撮るべきか」という自分の「テーマ」を持つことでした。
ちょうど読書会で「GHQの時代」を読んでいた頃だった、と記憶しています。読書会も写真学校にも東武線(現、スカイツリー線)で通っていましたが、写真学校の帰路に、ふと小菅駅で下車する気になったのです。目白への通勤時代も、いつもここを通っていましたが、一度もなかった事です。小菅駅近くには常磐線と交差する場所があり、そこで「下山事件」があったということは以前から知っていました。周知のように、この事件は戦後最大のミステリーと言われています。GHQの時代、時の国鉄総裁が白昼に三越百貨店から忽然と姿を消し、翌未明にここでバラバラの轢死体で発見されるという、ショッキングなものです。そして、真相は今に至るも闇の中です。
現場に着くと既に日は落ちていましたが、ファインダーを覗いて見て驚きました。事件後70年近く経つのに、そこに黒い霧がハッキリと立ち込めていたのです。今から思うに、この時が半藤さんの「昭和史」と「写真のテーマ」が、クロスした瞬間だった、と思っています。なぜなら、私は全国の戦後史の現場を、それから何年も歩き回るようになっていくからです。
半藤さんは、よく知られているように「歴史探偵」を名のっています。保坂正康氏は「彼は、歴史を足で書く先駆者」とも言っています。読書会で「昭和史」がスッと心に入って来たのは、納得いくまで人に会い、歩き、半藤さんの心のフィルターを通したものだったから。これがもう一つの理由だった、と私は思っています。
自称「レキシ写真タンテイ」として、私は次の一枚を半藤一利さんに捧げます。
 
「闇は今も続いている」―下山事件から72年―
 

写真:功力俊文撮影

要望書「唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約に署名及び批准することを要望いたします」の再度提出

 

2020年12月8日

内閣総理大臣 菅 義偉 様
外務大臣   茂木敏充 様

婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部
会長 増子富美 

 唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約に署名及び批准することを要望いたします。
 婦人国際平和自由連盟(Women’s International League for Peace and Freedom 略称WILPF)は、1915年(大正4年)、第一次世界大戦の最中、武器のない平和な世界を希求する欧米諸国の女性たちが中立国オランダ・ハーグに集まり結成した世界で最も古い女性の平和団体です。
 WILPF日本支部は、人種・宗教・政治・思想的立場を超え、恒久的な平和を願う女性の力を結集して、戦争のあらゆる原因を排除し、いかなる紛争も武力や暴力によることなく解決するために自ら学び行動することを目的に活動を行っています。
 2018年11月13日付けで、婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部は、安倍晋三内閣総理大臣および、河野太郎外務大臣宛に要望書「唯一の戦争被爆国として核兵器禁止条約に署名し、すみやかに参加することを求めます」を、提出いたしました。
「核兵器禁止条約」は、2020年10月、批准した国と地域は発効の要件である50ヶ国に達し、来年2021年1月22日に発効します。しかし、日本は唯一の戦争被爆国であるにも関わらず、2020年12月現在、政府は、いまだに核兵器禁止条約に署名・批准しておりません。
「核兵器のない世界」の一日も早い実現に向けて、日本政府が国際社会でリーダーシップを発揮できるよう、次のことを要望いたします。
1.「核兵器禁止条約」への署名・批准を直ちにすること。

お知らせ

 
WILPF日本支部は国内外支援活動の一環として、長年会員の寄贈による夏物中古・新品衣料等を三重県伊勢市の加藤龍太郎氏を通して、 フィリピンへ送付してまいりましたが、去る10月10日加藤竜太郎様ご逝去(享年105歳)にともない、フィリピンへの支援活動を取りやめることになりました。 ここに深く哀悼の意を表します。

10 月24日(土)講演会の開催(zoom配信)

 
「世界の中の日本―国連総会に参加してー」
講師 宮崎あかね 日本女子大学理学部教授・副学長

日本支部は”原爆の図”丸木美術館を支援します

 
                       ―広島・長崎被爆75年忌を迎えて―
                     日本支部は“原爆の図”丸木美術館を支援します
                      “原爆の図”丸木美術館をご存知ですか?
 
第2次世界大戦の終末、広島続いて長崎に原子爆弾が投下され、日本は世界で唯一の戦争による被爆国となりました。原爆投下直後に広島を訪れた画家夫妻、丸木位里と俊が、30年の歳月をかけて制作した“原爆の図”には原子爆弾の悲惨さ、恐怖、犠牲者の苦しみ、悲しみが余すところなく描き出されています。15点の大作は、この世に残された貴重な平和・文化遺産です。(第15部<長崎>は長崎市原爆資料館所蔵)
埼玉県東松山市の自然豊かな地にある丸木美術館は、人々が“原爆の図”に出会い、それぞれに思いを深くする場として、行政や企業によらず市民の手で大切に守られてきました。
日本支部の会員は2018年秋、この美術館を訪れ、“原爆の図”に新たな衝撃を受けました。今年は、広島、長崎の被爆75年忌にあたりますが、今以て被爆者の苦悩が癒えることはありません。地球上のどこにあっても人類はこのような悲惨な経験を二度と繰り返さないことを、誰もが誓いたいものです。WILPF日本支部は、早くから核のない平和な世界を目指して活動してきました。またWILPF国際本部は、核兵器禁止条約批准・発効のため、長年精力的に活動をしています。
この大切な時代の節目に核廃絶運動の一環として、丸木美術館“原爆の図”を内外に広め、保存基金への継続的な支援を呼びかけたいと思います。
 
 

丸木美術館(WILPF会員 村岡幸子氏撮影 2018、10月)
 
<“原爆の図”を世に残すために私たちにできる支援を!!>
 
  丸木美術館 https://marukigallery.jp
  原爆の図保存基金 https://congrant.com/project/marukigallery/1369
  原爆の図保存基金には、丸木美術館ホームページからも入れます。
 

Global Callー日本支部からの発信

 
 日本支部は、丸木美術館支援の呼びかけを WILPF国際本部主催の核廃絶を求めるアクションプログラム「4Days of Action against Nuclear Weapon Spending」として位置づけました。
 以下が世界に発信した英文です。
 
Call for donation
 
This year, 2020, marks the 75th anniversary of the atomic bombing in Hiroshima Nagasaki. We seek to raise awareness not only about the misery of atomic bombing and war but also the need to eliminate the threat.
As one of our commemorative activities, Japan section supports and donates the Maruki Gallery, which preserves memories of wartime atrocities and other forms of violence through the exhibition of the Hiroshima Panels.
 
The Maruki Gallery was constructed “to capture visitors' imagination, prevent similar atrocities, and invigorate others who are suffering” by Iri and Toshi Maruki (wife and husband) who witnessed the aftermath of the nuclear bombing of Hiroshima. 
 
This project will fund the restoration and preservation of the Hiroshima Panels, and support the construction a new gallery building.
 
Maruki Gallery: https://marukigallery.jp/en/
Save the Hiroshima Panels - Preservation Fund: https://www.globalgiving.org/projects/save-the-hiroshima-panels/

要望書「女性の視点を盛り込んだCOVID-19対策の実施するよう要望いたします」の提出

 
                                                       令和2年4月30日
内閣総理大臣 安倍晋三 殿
                                            婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部
                                                        会長 増子富美
 
             女性の視点を盛り込んだCOVID-19 対策を実施するよう要望いたします。
 
UN WOMEN(国連女性機関)は新型コロナウィルス COVID-19感染拡大防止対策が行われている世界各国に対して、ジェンダーによる差別が起きないように注意を喚起しています。COVID-19の蔓延により生じる医療崩壊の危機、経済の低迷、外出の自粛、学校閉鎖などにおいて、女性および児童が直面するリスクが非常に大きいと予測されるため、UN WOMEN のアピール10項目が発表されました。婦人国際平和自由連盟(WILPF)日本支部は、UN WOMEN のアピールに含まれる項目について、あらためて日本の現況を見つめ直し、早急に以下の4点に留意されることを要望いたします。
 
1)感染対策に従事する女性医療従事者の健康・安全に十分配慮する。
2)経済の低迷における女性への対策を行う。
3)DV、児童虐待などの多発化されている現状を鑑み、ジェンダーに基づく暴力を
  防ぐ。
4)医療受け入れ体勢の限度超えにおける女性、女児へのしわ寄せ、特に出産前後の女性への優先度低下を防ぐ。
 
内閣総理大臣におかれては、くれぐれも上記4項目を新型コロナウィルス COVID-19 感染拡大防止対策に反映させていただくことを要望いたします。
 

重要なお知らせ

 
皆様もご承知のように、コロナウィルス(COVD-19 )感染拡大防止のため、4月8日に首都圏では緊急事態宣言が出されました。
それを受けて、5月23日(土)開催予定のWILPF日本支部の2020年度第94回総会および研修会を中止・延期の措置をとらせていただきます。今後の日程等つきましては、決まり次第お知らせいたします。
 
また、例年7月に開催予定の映画会は、やむをえず、中止といたします。
 
皆様、くれぐれもご自愛ください。
      2020年4月16日                  

婦人国際平和自由連盟日本支部
会長 増子富美

 

日本支部100周年事業「福島フィールドワーク」開催しました

 
日本支部100周年記念事業「福島フィールドワーク」
―福島第一原子力発電所事故後8年、現地の実態に触れる―
 
10月31日~11月1日、読書会のメンバー9名は、アドバイザー兼サポーター3名の方々とともに福島探訪を行いました。一泊二日の行程は次の通りです。
 
〖一日目〗東京発―JR郡山駅―三春町コミュタン福島(福島県環境創造センター)見学― 昼食―川俣・飯館方面視察(空間線量計測)・蕨平減容化施設(車窓より見る)―大熊町第一原発前通過(車窓より見る)―富岡町(宿舎)着
〖二日目〗宿舎発―冨岡町岩井戸(読書会メンバーの実家)にて土壌採取―特定廃棄物埋立処分施設(環境省)見学―昼食―南相馬にて「南相馬・避難20ミリシーベルト基準撤回訴訟」原告団の方々と交流・土壌線量計測―JR福島駅―東京着
 

宅地内の土壌のサンプリング
 

WILPF-US会員と広島・東広島地方支部会員との交流会が行われました

 
原水爆禁止2019年世界大会に参加のために来日された3名のWILPF-US会員たちと、高面広島支部長、
馬越東広島支部長をはじめとする8名の会員たちが、8月5日午後,交流会を持ちました(写真)。
WILPF-USのホームページにも(https://wilpfus.org./)、その記事が掲載されています。
 

「交流会:和食レストランにて」
 
 

Korea Peace Now!「朝鮮半島に今こそ平和を!」京都シンポジウムが開催されました

 

 

第41回コンサート「森谷真理氏ソプラノリサイタル」が開催されました

 
第41回コンサート
       「森谷真理氏ソプラノリサイタル」
           ピアノ:河原忠之
  2019年11月16日(土)浜離宮朝日ホール
は、終了いたしました。
森谷真理ソプラノリサイタルへのご協力ありがとうございました。


第42回コンサートは、

  「加耒徹バリトンリサイタル」

  2020年10月10日(土)午後 浜離宮朝日ホールを予定しています。

 

森谷真理氏

映画会「子どもが教えてくれたこと」が開かれました

 

日 時: 2019年7月5日(金) 
        14:00~16:30( 開場 13:30)
会 場:セシオン杉並ホール
 
LinkIcon 映画会の詳細およびチラシ裏面

2019年度WILPF日本支部研修会が開かれました

 
日時:2019年5月18日(土)
会場:日本女子大学桜楓2号館
講師:小山聡子氏(日本女子大学ダイバーシテイ担当理事・人間社会学部長)
演題:「トランス女性と女子大学-性の多様性を踏まえた入学問題検討の経過」
 2016年に入り日本女子大学は性同一性障害の男性の入学をめぐる
問題に対する取組を開始するところとなり、小山先生は検討委員会の
中心として今日に至るまでご活躍されています。日本女子大学での経過、
社会の状況、および検討のプロセスから見えた事、にわたる興味深い内容を
お伺いできました。
盛況のうちに終了いたしました。ありがとうございました。

2019年度読書会 活動のご案内

 
英文読書会(第4火曜日 10:30~12:30)
      本部のニュースレターから世界を知る
 
「現代を考える」(第4火曜日 13:30~15:30)
〇読書会
      今年度は喫緊の課題として「憲法」、「立憲主義」、「原発」、
   「核兵器禁止条約」、「環境問題」などの課題があがりました。
     5月~6月、高橋源一郎、長谷部恭男、石川健治、森達也、国谷裕子ほか   
 『憲法が変わるかもしれない社会』(文芸春秋)を読み、意見交換しました。
 今後、以下の書籍を取り上げる予定です。
  川崎哲  『新版 核兵器を禁止する』(岩波ブックレット)
  木村草太、青井未帆 ほか『「改憲」の論点』(集英社新書)
  海渡雄一 福島原発刑事訴訟支援団 福島原発告訴団
 『東電刑事裁判で明らかになったこと』 (彩流社ブックレット)
  山田敏男、杉井静子、小沢隆一
 『変えてはいけない憲法9条』(学習の友ブックレット)
〇映画上映会
    昨年の好評にこたえて計画中です。ご意見を受け付けます。  
 
〇フィールド・ワーク